夜の石垣、白百合の炭酸割りを片手に、風に吹かれながらふと思った。
「揺れてるな」と。
でもそれは、迷ってるとか、弱ってるとか、そういうのとは違う。
まるで波の力で発電しながら進む船みたいに、
心の揺れを燃料にして、前へ進んでる感覚があった。
気づけばこの1年、いろんなものを気分転換にしてきた。
仕事のための旅。
旅の気分転換としてのキャラクターづくり。
キャラづくりの気分転換としてのバブリー揶揄。
そしてきっと、そのバブリーの遊びも、
また別の“何か”への入口になっていく。
それでええと思う。
本気でやってたつもりが、振り返ると寄り道で、
気分で始めたつもりが、いつの間にか本丸になってる。
そんな回り道ばっかりやけど、
「それ、ほんまの自分やったな」と思える瞬間がちゃんと残ってる。
白百合のグラスを置いて、少し夜風に目を閉じた。
揺れるたびに、少しずつ見える景色が変わっていく。
だから、
揺れてることを責めなくていい。
揺れてることを隠さなくていい。
揺れながらも、ちゃんと進んでる。
心の波を力に変えて、生きてる。
……それでええ。今はそれで、ええんや。
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